平成１８年 ７月２日

平成１８年７月２日午後４時、司法書士試験終了。

宇都宮の試験場。大きな講堂だった。
淡々と試験場を後にする他の受験生。

クリーム色の明りに照らされていた僕は、１人座り、動けなかった。
苦しい１年が、終わった瞬間だった。
答案用紙をまとめる試験委員を、しばらくの間、見つめていた。
この光景を、目に焼き付けておこうと思った。

誰に言われるまでもなく、今年で専業の受験生は終わりになるかも
しれないと思っていた。余力はもう、無かった。

帰りのＪＲ宇都宮線。誰もいないグリーン車。
何かを考えているわけでもなく、僕はただただ外を見ていた。
思ったことは「終わっちゃった」それだけだった。

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数日後、彼女に、両親に「就職するよ」と伝えた。
勉強続行か否かはともかく、専業受験生としての生活は、終わった。